報連相を円滑に進める為には

以前の投稿で報連相が拗れる原因について述べましたが、今回は報連相を円滑に進める為に必要なことについて述べたいと思います。報連相には発信側と受信側の2人が必要になりますが、それぞれの視点で気をつけるべき点を示します。

発信側が気をつけるべき点

まず始めに発信する側が一番意識しなければならない事は、「使える時間が限りなく短い」という点です。事の重大さにもよりますが、状況報告で発信者が一方的に5分も喋り続けるのはよろしくないと考えています。従って、以下の3つの点を意識してみると良いでしょう

1)まずはテーマを述べる

よく「例の件で…」という始め方をしている方はいませんか?受け手側は発信側と全く同じ思考回路を持っているわけではありません。「例の件」で通じるぐらいの密な信頼関係があれば話は別ですが、大抵は「これから報告する点についての主題」を冒頭に付け加える事が重要だと考えます。また、今回の発信が「報告」なのか「連絡」なのか「相談」なのかもハッキリとさせておく事も重要です。

2)次に結論から述べる

実はこの一番大切な事が実践しづらい空気が日本流のコミュニケーションの特徴でもあります。私もよく話の途中から「だから、つまり何だよ……」と意識が向かい事がよくあります。何故結論が後ろになってしまうのか。起承転結の文化も一理ありますが、もう少し掘り下げてみると、もしかしたら「結論を言った瞬間に割り込まれて否定されるかもしれない」という防衛本能からかもしれません。確かに、結論を言った瞬間に怒られるというパターンは頻繁に起きそうです(後述の受信側の項でも述べます)。

3)次に論拠を述べる

結論の言いっぱなしですと、受け手側も「どのような経緯でそういう結論に至ったか」が気になるだけなので、論拠を述べて補足します。論拠としてよく使うネタとして「自身の考察」「体験談(実例)」「客観的なデータ」などがあります。複数絡めて2〜3を論拠として述べると効果的だと思います。

以上を告げたあと、最後に結論をもう一度添えると良いでしょう。

受信側が気をつけるべき点

さて、発信側が気をつけるべき点を述べましたが、同時に受信側も気をつけなければならない点があります。私の経験則からも繰り返し述べますが、受信側の対応でコミュニケーションの良し悪しが決まると考えているからです。

1)結論を聞いても、すぐに反応しない

これは、前述した通り、「結論を先に言ったら怒られるかもしれない」という想いを抱きつつも、勇気を持って「結論先行」で報告してきたわけですので、とにかく論拠を待ちましょう。まぁ、気にせずに結論から述べる人もいると思いますが。いずれにせよ、結論から発信してくれる人は重宝してもいいぐらいだと考えています(ビジネスコミュニケーション上)

2)結論が見えない場合はそれを促す

これは、発信側が「経緯や背景」など、なかなか結論を言わないタイプで報告してきた時に重要です。OJT的な関係であれば、促すと同時に「結論先行」を今後してもらうように改善のアドバイスを添えると良いでしょう。

話の腰を折るのは発信側にとってストレスを与える事になる為、慎重に行うべきだと思いますが、私の場合は「割り込んで申し訳ないのですが」等の前置きを置きつつ促すようにしています。人によってはガツンと「結論を先に言え!」と言うかもしれませんが……。それは相手が電話のキャッチセールスのときぐらいにしておくとよいでしょう。

以上の事を両者共に気をつける事によって、報連相が円滑に進み、両者の間に信頼関係が醸成される事間違い無しです。時間をかけずに結論と論拠を端的に言えるようになれると、ビジネス上では非常に有利になっていくのではと考えています。

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